美佳のタイプトレーナーをMacで動かす(その3)

Mac

この記事は2019年時点のもので、情報としては古いです。
2021年4月時点で、macOS BigSurにてWine + MIKAタイプをお考えの方は「その4(M1編)」をご覧ください。Intel Macでも大丈夫です。(2021.04.24追記)

お待たせしました。待っていた人がいるかどうかわかりませんが・・・
速報ですので、内容に不備や不整合が見つかり次第、修正が入る可能性はあります。

結論

macOS 10.14 Mojaveの環境で、
美佳のタイプトレーナー(以下、「MIKAタイプ」と略記します)を動かすことができました。
「Wine」を使いました。
動作確認マシンはMacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)です。

(※2019年10月追記:macOS 10.15 CatalinaではWineが動きません。Wine側の対応を待ちましょう。)

前置き

美佳のタイプトレーナーをMacで動かす(その2)」というネタを2年ほど前に書きました。
当時の環境では「Wineskin Winery」を使ってうまくパッケージ化でき、MIKAタイプを動かすことができました。
(当時のパッケージ化に使った環境)
MacBook 12インチ Early2015
macOS 10.12 Sierra

この環境でパッケージ化したMIKAタイプは、MacBook Air (11-inch, Late 2010)にコピーしても動かすこともできました。

しかしながら、MacBook 12インチのOSを10.13 HighSierraにアップデートしてから、MIKAタイプは動かなくなりました。
一方、MacBook AirではHighSierraにアップデートしても動く・・・という不思議な状態でもありました。

知識不足のため、原因はわからず、解決策見つからず・・・、という状態がつづいていました。

今回の成功事例・概要

「Wineskin Winery」ではなく、「Wine」を使いました。
本家の「Wine」です。
パッケージ化するのではなく、仮想環境の上でアプリを動かすような感じです。
(厳密には仮想環境ではないらしい)

Wine 3 を利用してmacOSでWindowsアプリを動かそう
https://weblabo.oscasierra.net/wine3-macos/
を参考にしました。

詳しくは上記参考リンクをご覧いただくとして、ザクッと手順。
(1) XQuatz をインストールする
(2) Wine をインストールする
(3) Windowsアプリケーションを起動

おお・・・、なんて簡単。

なお、2019年2月24日時点でWineの安定版は4.0になっていたのでそれを使いました。

つまづいたこと

MIKAタイプの実行ファイル(MIKATYPE.EXE)をcontrol + クリック、Wine Stable.appで開く
とやっても、起動せず・・・でした。

(結果としては、これで起動できるようになりました。)

いろいろと調べた結果、
https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=7083
を参考にしまして

ホームフォルダの
.wine/drive_c/windows/syswow64
にmfc40.dllを入れる

という対処後、起動できるようになりました。

mfc40.dllの置き場

美佳のタイプトレーナーをMacで動かす(その2)」のときと同様、キモはmfc40.dllだったのですが
前回の置き場所は
.wine/drive_c/windows/system32
今回は
.wine/drive_c/windows/syswow64

wow64とは、64ビット版のWindowsにおいてWin32アプリケーションを実行する、エミュレーションレイヤー・サブシステムだそうです。(Wikipediaより)

(参考)
mfc40.dllの入手先は
http://www.filehelp.jp/dll/mfc40-dll

mfc40.dllの置き方

Finderでは「.wine」ディレクトリは見えませんので、ターミナルで該当フォルダにコピーしました。
ターミナルの操作に慣れていない場合は、下記のようにしてみるといいです。

前提
mfc40.dllがMacの任意の場所に存在されていること。
ターミナルの起動方法は割愛します。

(1) .wine/drive_c/windows/syswow64をカレントディレクトリにする

下図のように、

cd .wine/drive_c/windows/syswow64

とコマンドを打ち込みreturn

(2) mfc40.dllをコピーする

下図のように、

cp

と打ち込んでスペースを一つ入れる。

そこに、
mfc40.dllをドラッグ


上図の例では、mfc40.dllをデスクトップに置いている状態です。

続けて、mfc40.dllと打ち込んでreturn。

以上。

あとは、MIKAタイプの実行ファイル(MIKATYPE.EXE)をcontrol + クリック、Wine Stable.appで開く

(余談)

Sierraで動いていたWineskin Wineryパッケージ化MIKAタイプが動かなくなったタイミングはHighSierraになったことでした。
ですので、もしかしたら同様にWineskin Wineryパッケージでも .wine/drive_c/windows/syswow64にmfc40.dllを入れてやると動くかもしれないと推測してパッケージ化を改めて試してみました。
が、Wineskin Wineryはいろいろと複雑で、パッケージ化の過程でそれ以外のところがうまく進んでくれないようなところもあり、現時点ではうまくパッケージ化できていません。



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